やわらかい砂のような土を
目移りしながら 掻き出して
振り向けば 僕のナワバリには
浅くて中途半端な 穴ぼこばかり
時として人は 慰める
近くにある甘い蜜を吸い始めて忘れる
僕の胸の中で 眠る勇者が騒ぐ
「強い光を浴びたいよ」
地上行きの駅で 待ちぼうけを食らわす
そんな理不尽な僕だった
地図にない交差点で迷って
裸足で逃げ帰ったあの日
雨風にさらされて 消えてゆく
粗末な足跡だけを 残してきたんだ
あきらめたはずの夢ばかり
どうして君の鼓動だけは消えないで聴こえる?
僕の胸の中で 独り暮らし長かった
君の叫びはマジだった
ほころびた記憶をお腹いっぱい吸い込んで
嘘はつけないと謝った
僕の胸の中で 眠る勇者が騒ぐ
「強い光を浴びたいよ」
地上行きの駅で 時刻表が白紙でも
未踏沿線に飛び乗った
未踏沿線に飛び乗った
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